2011年6月21日火曜日

時の旅人

時の旅人                             アリソン・アトリー作

療養のため母の田舎の古い農場にやってきた、少女ペネロピーが主人公です。

ふとしたことから、16世紀のサッカーズに迷い込み、歴史上の事件に巻き込まれていきます。

過去と未来の”今”の時を生き、現実に自分の周りにいる人たち以上に、16世紀にいる人たちが実在の人のように思えてきます。

そして、16世紀にいる自分を本当にいるべき場所にいるのではと思いながら、16世紀と20世紀を行き来します。

どんなに想ってもあらがうことのできない歴史の事実に心を痛めながら、時を旅する冒険の物語です。

決してハッピーエンドではなく、せつなさが残る最後ですが、美しく心にしみてくるファンタジーです。

はたらきもののじょせつしゃ けいてぃー

はたらきもののじょせつしゃ けいてぃー              バージニア・リー・バートン作

除雪車けいてぃーのお話です。けいてぃーはじぇおぽりすという町で働いています。

大雪が降りじぇおぽりすの町がすっぽり雪でおおわれた時、けいてぃーの仕事が始まります。

子どもたちはけいてぃーになりきり、南じぇおぽりす、北じぇおぽりす・・・と働くのでしょう。

子どもたちはじぇおぽりすの町の地図のところも大好きで、毎回読んでほしいと言います。

今回、この本を読み返してみて、私がけいてぃーが好きな理由は、けいてぃーが自分の仕事に誇りと責任をもっているからだと気付きました。

これは私が大人になり、仕事をするようになったからこそ感じることなんだと思います。

かしこいビル

かしこいビル                    ウィリアム・ニコルソン作

メリーはおばさんの家へ遊びに行くことになり、荷物をトランクにつめ始めますが、時間がなくなりめちゃくちゃに押し込んでしまいます。

そうしたら、なんと! なんと!!

兵隊の人形のビルを入れ忘れたのです。

ビルは走ってメリーを追いかけます。

お話はわかりやすく単純なようですが、心の奥深いところにじんわりと語りかけてくれる絵本です。

子どもはメリーに感情移入したり、ビルに感情移入したりして楽しむのだと思います。

2011年6月19日日曜日

ふわふわしっぽと小さな金のくつ

ふわふわしっぽと小さな金のくつ            デュ・ボウズ・ヘイワード作

イースターバニーのお話です。

本当はイースターの季節に紹介しようと思っていましたが、気付いた時にはイースターは過ぎてしまっていました。
日本人にはイースターは馴染みのない行事なので、季節に関係なく紹介しようと思います。

イースターバニーには心が優しく、足が速く、とても賢いうさぎにしかなれません。

ふわふわしっぽは子どもの頃イースターバニーに憧れていましたが、今は21匹の子どものお母さんになっています。

しかし、今年のイースターバニーに選ばれて。

しっかりと地に足をつけて、素朴に生きているふわふわしっぽだからでしょうか、物語から温かくも凛としたものを感じます。

勇気と愛情にあふれているお話です。

ちいさな ちいさな えほんばこ

ちいさな ちいさな えほんばこ                    モーリス・センダック作

「ジョニーのかぞえうた」、「チキンスープ・ライスいり」、「アメリカワニです、こんにちは」、「ピエールとライオン」の4冊からなるちいさな絵本箱です。

私が一番好きなのは、「チキンスープ・ライスいり」です。

「JANUARYは1月」で始まる文章は、12か月それぞれの特徴が描かれています。

それでも、どんな月でも、どんな時でも合うのはチキンスープ・ライスいり。

次にくる文章がわかっていても、ついつい「チキンスープ・ライスいり」と口ずさんでしまう楽しさがあります。

チキンスープ・ライスいりがものすごくおいしい食べ物に思えます。

2011年6月16日木曜日

グレー・ラビットとヘアとスキレル スケートにいく

グレー・ラビットとヘアとスキレル スケートにいく           アリスン・アトリー作

灰色うさぎのグレー・ラビットと大うさぎのヘアとりすのスキレルは森のはずれの小さな家に一緒に暮らしています。

物語には3匹の他に、はりねずみのヘッジやフクロウ博士、もぐらのモールディなどが加わり、森のつつましくも満ち足りた生活が描かれています。

お話の前に「みなさんは、もちろん、知っていらっしゃるとおもいますが、はいいろうさぎのグレー・ラビットの家には、電気もガスもありません。」という文で始まる前がきがあり、お話の世界のイメージをふくらませてくれます。
私は毎回読んでもらっていましたし、ぜひ毎回読んでほしいと思います。


本当にそのような生活があるのではないかと思える、豊かな香りにつつまれ、満足感の得られるお話です。


訳が少しかわっており、私が読んだのは前の訳の本でしたので、上の文も前の訳のまま載せます。

はなのすきなうし

はなのすきなうし                       マンロー・リーフ作

数年前にサンドラ・ブロックがアカデミー賞を受賞した「しあわせの隠れ場所」という映画の中で、この「はなのすきなうし」が物語の重要なキーとして登場します。
映画を見て、あらためてこの本を読みなおしてみました。

フェルジナンドは他の牛とちがって、牧場のコルクの木の下で一日中、花の匂いをかいでいるのが大好きな牛です。

しかしある日、牛買いの男たちが闘牛に出す牛を買いに来ます。


それぞれに個性があるからこそ素晴らしい、他とは違ってもいいじゃないか、自分の気持ちに忠実に生きてもいいじゃないか、そんな気持ちになれる本です。